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すきなことを書き留めるブログ。

神山智洋と芝居

2015年の年末に書いた記事で「信長燃ゆ」が初めて神ちゃんの演技に触れる機会だとかきました。それ以前に触れていたものを私はカウントしていなかったことを後悔ではないですが、申し訳なかったなあと思います。

 

私が彼の演技に初めて触れたのはドラマティックJの「ぼくらのミラクルサマー」(2008)です。友人が家にあるから見においでと奇跡的に言ってくれて見ましたがまあひどい。笑

もちろん、経験もない彼なりに挑んだのでしょうがそれにしても。メイキングにしろ、私の知らない神ちゃん(いわゆるジャックナイフ時代?)がそこにいたので見たくないなと正直に思いました。そこから少しだけ彼の演技から目を背けていたところに「信長燃ゆ」の発表がありました。

率直にうれしい、楽しみ。そんな感情で年末年始を過ごしての視聴になりました。蘭丸の弟で信長の小姓、坊丸。セリフ数にしても、カットにしてもすくないとは思っていましたが、ここまでかと。

ただ、その芝居の中で神ちゃんは存分に彼の芝居を魅せることができたと思うんです。

今回多かった頷くだけの演技では、ちゃんと表情で凛とした坊丸を演じていたし、大半が返事というセリフ面では持ち前の通る声を活かせていたと思います。この二点が今回のドラマでの彼の見せ所だと思うし、私の期待を優に超える芝居をみせてくれました。

 

そこから翌日にツアー初日に行き、そのテンションでハロー!東京と中間ん家物語(2014)を購入。(こちらは演技については割愛)

神ちゃんの芝居が見たいけどーうーん、と何とも言えない気持ちで買った「寮フェス」(2012)

これもまだうーーーーーん。な芝居をする神山さん。(神ちゃんの役では遠山くんが一番好き!評判がよかったので。)

ここでさらに私の不安感をえぐるのかともう半ば意気消沈。

そして先週例のドラマティックJの友人が「少年たち 格子なき牢獄」(2010)を入手したということで見せてもらいました。

神山さん、いい役もらってるじゃないですか!!見せ場は言うまでもなく照史との掛け合いですが、まだ未完成にしても「できるんだ!」ということに驚きと興奮。

発声やセリフ回しも格段に良くなってる気がしました。(よくなってるなという印象)

その流れで次に入手したのが滝沢歌舞伎2012。

一幕をその日に見て、神ちゃんの芝居は可もなく不可もなくか…と思いつつも、改めてジャニーズ事務所の芝居の概念を覆されたというか、舞台(生)の良さを再確認しました。

そんな一幕に二幕が続かず数日おいた昨日、やっと二幕のディスクを入れ視聴する私。

 

完全に見る順番を間違えていたんですね…。

 

これは周りのクオリティーに上げられてるのもあるけど、役にハマりすぎてる。本人に芝居の時の違和感がほとんど感じられない。(濵ちゃんもしかり)

芝居を楽しめているなあというのが率直な感想でした。私は個人的に殺陣が好きなのもあって、思い切りのある彼の殺陣は好みで、視線や表情、狂気的な感情の中の悲壮感をやらせたらここまでハマるのかと。

本当に好みの役だったのもありますが、彼の芝居をもっと見たい、可能性を確かめたいと思えた一作でした。

 

こうして私の中で触れてしまえば後悔の念がとめどなく押し寄せるだろうと思って、手を付けずにいた「ブラッドブラザーズ」(2015)のレポや解釈を読んでしまい、今に至ります。

その時の私は神山智洋を知らなかったし、それは巡り合わせだからどうすることもできないんだけれど彼が演じる「エディ」を生で見たかったなあ。舞台の題材もこの好みでレポに「エディはセリフよりも表情で感情表現する役どころだった」というのを見てやっぱりそこなんだなと妙に納得して泣きそうになってしまいました。

 

私は彼を複雑な人間だと思っています。

だけど、その根本には素直さがあって、それを真っ白だとすれば、たくさんの経験の中でいろんな色に染まった彼は時に赤く見えたり青く見えたり、たくさんの色が混ざり合って深い黒に見えることもあって。

でも、今芝居をするとき彼は一度真っ白になれるのではないだろうかという考えに行きついたんです。

 

神ちゃんも自身の芝居に対する分岐点は12年の滝沢歌舞伎だと明言しています。妙に納得できたことが嬉しく思えたのと、また彼の素敵な一面を知ることができて、今年どんな芝居のお仕事が来るのかわくわくしながら神山智洋を応援しようと思えた今日この頃でした。